New Code NLP School

NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士、ニューコードNLP共同開発者カルメン・ボスティック女史が監修するニューコードNLPスクールの公式ブログです。

日本人の音に対する特殊な感覚(目次)

ニューコードNLPスクールのブログで、「日本人の音に対する感覚」について書いた記事の一覧です。

日本人の音に対する特殊な感覚(目次)
2020/05/01 日本人の音に対する感覚(目次)


脳の機能(右脳と左脳)による考察
2020/06/01 西洋人と日本人の聴覚優位性パターンの比較
2020/07/01 Comparison of auditory dominance patterns between Westerners and Japanese

2020/06/02 西洋人と日本人の聴覚優位性パターンの考察
2020/07/02 Consideration of auditory dominance patterns between Westerners and Japanese

2020/06/03 日本人が左脳で反応する自然界の音 
2020/07/03 Sounds of the natural world that Japanese people respond to in the left brain.

2020/06/04 日本人が左脳え反応する自然界の音(実例)
2020/07/04 Sounds of the natural world that Japanese people respond to in the left brain(actual example)

2019/06/01 脳幹自動スイッチ機構と日本語
2019/06/02 Brain Stem Automatic Switch mechanism and Japanese Language

2020/06/06 脳の使われ方をめぐる西洋人と日本人の違い
2020/07/06 Difference in how the brain is used between Westerners and Japanese.


日本人に見られる特殊な聴覚
2020/06/07 物の状態を音で見分ける日本人
2020/07/07 Japanese know the state of things by sound


日本文化に見られる特殊な感覚
2020/06/08 日本の住環境と倍音について
2020/07/08 The Japanese Living Environment and Overtone


※編集中※
2019/06/15 日本語の言葉と倍音構造について 
2019/06/16 日本語の言葉の音響的変化について
2017/10/13 室内で感じる"雪の気配"

English Page
2017/11/13 "Signs of snow" felt indoors


風鈴














NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
ニューコードNLPスクール
ロゴマーク








記事投稿日:2023/09/13

ピアノの音と尺八の音との違いが意味するもの

ヨーロッパ近代の合理性を体現し「楽器の王様」と讃えられる〈ピアノ〉の響きを調べてみます。するとそれが、意外にもハイパーソニック・エフェクトの発現に必須の40,000Hz以上の超高周波を識別できるレベルで含んでいないという事実に出合います。もちろん、ハイパーソニック・エフェクトを発現させるために超高周波がもたなければならない、〈自己相関秩序〉の存在を反映したミクロな時間領域で変容する情報構造は、そもそも超高周波それ自体が存在しないのですから、考慮の対象にはなりません。

これに対して、たとえば武満徹作曲の『ノヴェンバー・ステップス第一番』における横山勝也の名演によって世界の認識が改まるまで、日本でも外国でも楽器として必ずしも高い評価を与えられているとはいえなかった〈負化尺八〉の音はどうでしょうか。まずその豊富な超高周波の存在が驚異的です。ピアノの高周波が人類の可聴域上限20,000Hzに達していないのに対して、尺八の超高周波はそれを10倍以上も上廻る200,000kzに達しています。そしてその三次元スペクトルアレイに現れた音構造の変容は、ハイパーソニック・エフェクトの発現を可能にする40,000Hz以上の帯域に及んでいるうえに、文字どおり波乱万丈に変容する高度に複雑な姿を視せます。MESAMによる分析が実現する以前には想像もできなかったものです。こうして浮かびあがらせることのできた普化尺八のスペクトルアレイは、森羅万象をたったひとつの音で表現することを志す「一音成仏」というその表現理念が、虚構とはいえないことを教えます。こうした普化尺八の響きはまさしく、ハイパーソニック・エフェクトを発現させるための音といってよいでしょう。

ピアノと尺八という対照的なこの二つの楽器の音のスペクトルアレイの背後には、音楽をほとんど離散的・定常的な音の粒子の配列・組合せとして、つまり楽譜と同じ理念に基づいて捉えている西欧音楽と、それを主にミクロな時間領域における音の変容の側から捉えている日本音楽とのきわめて鮮明な対比が顕れています。そこには、互いに異なる文化という名の脳機能体系の大きな隔たりを観ることができるでしょう。なお、尺八によく似た特徴をもつ音として、バリ島の〈ガムラン音楽〉の存在が注目されます。
(大橋力著「ハイパーソニック・エフェクト」p.219-221より)


ピアノの音、普化尺八の音のスペクトルアレイ
(大橋力著「ハイパーソニック・エフェクト」p.220より)

周波数



















ガムラン音の音の最大エントロピースペクトルアレイ
(大橋力著「ハイパーソニック・エフェクト」p.221より)

周波数










尺八奏者














Amazon:
ハイパーソニック・エフェクト
大橋 力
岩波書店
2017-09-23



NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
ニューコードNLPスクール
ロゴマーク








記事更新日:2023/11/10

自然界の音に近い楽器(ガムランと尺八)

大橋力氏の著書「音と文明」に、インドネシア・バリ島のガムラン演奏の周波数解析図とピアノの周波数解析図を比較したものがあります。

音響













この図を見ると、バリ島のガムラン演奏では50キロヘルツにいたる音響の波が現れています。そして、ピアノで同じ譜面を弾いたときには約10キロヘルツ以内にすべてが収まっています。

次の図は、20種類の楽器によるオーケストラの奏でる音を解析したものと、一本の尺八で奏でた音を解析したものです。一本の尺八の音の響きが、20種類の楽器によるオーケストラよりもはるかに多様性のある音響を示していることがわかります。

音響






































ここに示した音響の図をさらによく見ると、ガムランや尺八では波形の突起部分が不規則に並んでいることがわかります。これは非整数次倍音であり、西洋人には雑音とされるものです。また、ガムランや尺八といった楽器は、より自然界の音に近いとも言えます。


ガムラン楽器












倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01


音と文明 音の環境学ことはじめ
大橋力
岩波書店
2020-10-13





ハイパーソニック・エフェクト
大橋力
岩波書店
2017-09-23



NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
ニューコードNLPスクール
ロゴマーク








記事更新日:2023/05/29

生命維持に必要な音響環境について

大橋力氏の著書「ハイパーソニック・エフェクト」によると、熱帯雨林の環境音の周波数上限が、都市の環境音における5〜15,000Hzを一桁上廻る100〜130,000Hz以上にまで達することと、熱帯雨林の音の構造が超密度、高複雑性変容性が著しいのと対照的に、都市の環境音が低密度、単純性がはなはだしいことを明らかにしています。

人間はもともと、高周波(可聴域以上の音)に富んだ熱帯雨林に住んでいました。現在生存しているほとんどの動物たちも同じで、自然環境が変わるに従って、生息域も移っていきました。東洋の音楽で使われる楽器には、非常に高周波に富んだものが多く、ガムランなどは100,000Hz程度の高周波成分を持っています。そうした高周波に触れると、脳の基幹部が活性化され、生命維持に必要な免疫物質を分泌、ストレスを軽減し、快適さを増強してくれ、リラックスできるといった効果があります。

しかし、現代の都市社会に住む人間、日本人の状況では、豊かな自然音・伝統音楽との乖離がいちじるしく、音楽を聞くといっても20kHz以下のCDや、16kHz以下(録音モードによってはさらに低い)のダウンロードされた音楽を聞くのみとなっています。これは人間にとって非常に危機的な状況だと思われます。

大橋氏は、現在の音響環境に対する厳しい警告を発しています。倍音が多く含まれた楽器、声を直かに体験できる機会を増やし、自然の中の音響、伝統的な生の音楽を大切にすることで、よりよい環境の中で人間本来の生活ができるということは、人類の未来にとって重要なことと思われます。
(中村明一著「倍音 音・ことば・身体の文化誌」p.34-35より)

森林














倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
春秋社
2010-11-01



ハイパーソニック・エフェクト
大橋 力
岩波書店
2017-09-23



NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
ニューコードNLPスクール
ロゴマーク








記事更新日:2023/11/09

都市の音と森の音との違いが意味するもの

私たちが生存する[環境の中の音]を観てみましょう。この地上でもっとも複雑な生態系であろう、アフリカや東南アジアの熱帯雨林の環境音は、豊かな超高周波の存在とそれらがミクロな時間領域にみせる複雑な変容とが、尺八の音やガムランの音との共通性を感じさせます。こうした熱帯雨林の音に豊かな高複雑性超高周波を与えているその音源は何でしょうか。鳥たちの鳴き声、木々のざわめき、水音など、その音源の候補は多種多様なものが考えられます。そしてこれらの貢献も決して否定できません。しかし、それらと大きく違った熱帯雨林特有の決定的な超高周波音源となっているものが存在します。それは、[虫の音(ね)]です。ちなみに、この音環境に棲む人類たちの本来の生存形態は、産業というカテゴリーに入らない〈狩猟採集〉です。

ジャングル















この状態から第一次産業といわれる農耕に転じ、文明への第一歩を歩みだした人々の生きる「村落」では、屋敷林や里山、村里などに、熱帯雨林のように壮麗高密度ではないものの、かなり豊かな自然環境音に恵まれたところがあります。そうした環境音たちは、周波数としてハイパーソニック・エフェクト発現に必要な40,000Hzをこえ、ミクロな時間領域におけるスペクトルの変容も単調ではないものをみせます。ハイパーソニック・エフェクトの発現を十分に期待できる高複雑性超高周波を含む音ということができるでしょう。

田舎の風景














次に、これまで挙げたような自然性の高い環境を離れ、いわゆる第二次、第三次産業に移った人びとの住む「都市」になると、音環境は、「森」や「里」と大きく違ってきます。その特徴は、まず低周波成分が多く高周波成分が極端に乏しい、という性質に現れています。高周波発生源として注目される車両類の発するブレーキ音を含む成分でもせいぜい30,000Hz台で、ハイパーソニック・エフェクト発現のために必要な周波数の下限40,000Hzをこえることは稀です。しかもそうした音の多くはミクロな時間領域においては定常的で変化に乏しく、よってハイパーソニック・エフェクトを発現させるのには程遠いものであるといわなけばなりません。このような都市の人工物の発する音の特徴は、ハイパーソニック・ファクターに欠けるという点でピアノの音と共通した性質をもっています。
(大橋力著「ハイパーソニック・エフェクト」p.221-223より)

オフィス街














熱帯雨林、村里、都市の環境音のスペクトルアレイ
(大橋力著「ハイパーソニック・エフェクト」p.222より)

環境音















〈参考文献〉
ハイパーソニック・エフェクト
大橋 力
岩波書店
2017-09-23



NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
ニューコードNLPスクール
ロゴマーク








記事更新日:2023/11/08
New Code NLP School
  • 日本語研究テキスト「大祓の祝詞」(おほはらへののりと)
記事検索
NLP西洋モデル資料
月別アーカイブ
NLPの世界へようこそ
  • 首尾一貫した文化と社会を区別するのは何か?
Twitter プロフィール
NLP共同創始者 John Grinder 博士認定校《ニューコードNLPスクール》公式Twitter
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

photo garally アメリカ
  • ニューコードNLPプラクティショナーコース(西洋モデル)の内容
  • ニューコードNLPマスタープラクティショナーコースの内容
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズ最終日
  • サンタクルーズの中心街を歩く
  • サンタクルーズの中心街を歩く
  • サンタクルーズの中心街を歩く
  • サンタクルーズの遊園地
  • サンタクルーズの遊園地
  • サンタクルーズの遊園地
  • サンタクルーズの遊園地
  • サンタクルーズの遊園地
  • サンタクルーズの遊園地
  • サンタクルーズの遊園地
  • シリコンバレーに行きました
  • シリコンバレーに行きました
  • シリコンバレーに行きました
  • シリコンバレーに行きました
  • シリコンバレーに行きました
  • シリコンバレーに行きました
  • シリコンバレーに行きました
  • シリコンバレーに行きました
  • シリコンバレーに行きました
  • 蒸気機関車に乗りました
  • 蒸気機関車に乗りました
  • 蒸気機関車に乗りました
  • 蒸気機関車に乗りました
  • 蒸気機関車に乗りました
  • 蒸気機関車に乗りました
photo garally スペイン
  • ジョン・グリンダー博士のメモ
  • ジョン・グリンダー博士のメモ
  • スペイン・ムルシア滞在記(17)
  • スペイン・ムルシア滞在記(16)
  • スペイン・ムルシア滞在記(15)
  • スペイン・ムルシア滞在記(15)
  • スペイン・ムルシア滞在記(15)
  • スペイン・ムルシア滞在記(14)
  • スペイン・ムルシア滞在記(14)
  • スペイン・ムルシア滞在記(14)
  • スペイン・ムルシア滞在記(13)
  • スペイン・ムルシア滞在記(13)
  • スペイン・ムルシア滞在記(12)
  • スペイン・ムルシア滞在記(12)
  • スペイン・ムルシア滞在記(12)
  • スペイン・ムルシア滞在記(12)
  • スペイン・ムルシア滞在記(11)
  • スペイン・ムルシア滞在記(11)
  • スペイン・ムルシア滞在記(10)
  • スペイン・ムルシア滞在記(10)
  • スペイン・ムルシア滞在記(9)
  • スペイン・ムルシア滞在記(9)
  • スペイン・ムルシア滞在記(8)
  • スペイン・ムルシア滞在記(8)
  • スペイン・ムルシア滞在記(7)
  • スペイン・ムルシア滞在記(6)
  • スペイン・ムルシア滞在記(5)
  • スペイン・ムルシア滞在記(5)
  • スペイン・ムルシア滞在記(4)
  • スペイン・ムルシア滞在記(4)
  • スペイン・ムルシア滞在記(3)
  • スペイン・ムルシア滞在記(2)
  • スペイン・ムルシア滞在記(2)
  • スペイン・ムルシア滞在記(1)
  • スペイン・ムルシア滞在記(1)
  • スペイン・ムルシア滞在記(1)
  • スペイン・ムルシア滞在記(1)
  • スペイン・ムルシア滞在記(1)
  • スペイン・ムルシア滞在記(1)
  • スペイン・ムルシア滞在記(1)
QRコード
QRコード
読者登録
LINE読者登録QRコード
  • ライブドアブログ