ミルトン・エリクソンは、次のような言葉を残しています。

「本来、治療に抵抗するクライアントはいません。柔軟性に欠ける治療者がいるだけです」

エリクソンは、クライアントが表現しているものやもともと持っているものは何でも利用するという考えがありました。例えばクライアントが普段の生活で好んでいることや興味をもっているもの、信じているものや特徴的な行動、そして、心理的な抵抗や症状さえもうまく利用して、催眠に誘導したり治療のプロセスに乗せたりしていました。

例えば、不安でじっとしていられないクライアントに対して、エリクソンは、部屋中を歩き回るように指示し、さらに歩き方を細かく指示しているうちに、クライアントはイスに座って静かに催眠状態に入っていったというケースがあります。

このような、クライアントがどんな問題行動を持っていたとしても、クライアント自身の中にそれを解決するためのノウハウが備わっているということを前提とした治療のアプローチを、利用技法(Utilization=ユーティライゼーション)と呼んでいます。

青空と森林













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記事更新日:2022/07/05