【行動科学(Behavioral Science)】

20世紀のアメリカでは、機能主義(Functionalism )行動主義(Behaviorism)による心理学の発展や、応用数学によるさまざまなテクニックの開発などが背景となり、人間の行動を科学的に研究して、その法則性を解明する行動科学(Behavioral Science)という学問が誕生しました。行動科学とは、心理学、社会学、人類学を中心領域として、人間の個人的または集団的な行動を科学的に調査、研究して、それらに関する一般的な法則を見い出そうとするもので、その方法論として、「調査および実験」という古典的な方法と、「数学モデル」という新しい方法がありました。

1953年に、スタンフォード大学に行動科学高等研究所(Higher Institute of Behavioral Sciences, Stanford University)が設立され、行動科学という学問分野は実質的な展開を始めました。この研究所において、一年間の研究生活を送った心理学者ジョージ・ミラー(George Miller)は、心理学者ユージーン・ギャランター(Eugene Galanter) 、脳生理学者カール・プリブラム(Karl Pribram)らと共に研究の日々を過ごし、その成果として、T.O.T.E」(Test-Operate-Test-Exit)という重要な概念が提示されました。

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【T.O.T.Eモデル】

「T.O.T.E」とは、「Test-Operate-Test-Exit」の頭文字を取ったもので、一般的には「トート」と発音されています。「T.O.T.O」とは、すべての自己調整システムが、満足のいく形に機能するために必ず経るプロセスまたは原則を意味します。

「T.O.T.E」では、「ある行動における結果は、すべて目標に近づくためのフィードバックである」としており、ここには「失敗」という概念は存在しません。

NLPでは、自分の現在の行動パターンを、自分の目標とする行動パターンに変化させるというテクニックの理論的背景に「T.O.T.E」モデルを採用しています。

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【参考資料】

Encyclopedia of NLP: 『T.O.T.E.Model』 p.1434-1446
●関連書籍(洋書):George Miller 『Plans and the Structure of Behavior』 (1986/9)
●関連書籍(和書):『プランと行動の構造―心理サイバネティクス序説』 (1980/5)

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