New Code NLP School

NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士とNLP共同開発者カルメン・ボスティック・サンクレア女史が監修するニューコードNLPスクールの公式ブログです。

ニューコードNLPスクールの公式ブログです。

ニューコードNLPスクール公式ウェブサイトはこちらです。
http://www.nlp-school.jp/

▼精神生物学

自触媒的な治癒を促す(2)

心身のコミュニケーション精神精神生物学

心身コミュニケーションの新しい言語

自触媒的な治癒を促す

自触媒的な治癒を促す方法をいつどのように使うかを知るには、葛藤のさい典型的に見る夢を利用するのが一番いい。セラピストはクライアントに、手のひらを上にして両手を広げ、夢の中で体験していることを感じてみるように求める。そして夢の中でどんな姿あるいは力が対立しているかに応じて、たとえばどちらの手が夢を見ている自分で、どちらの手が自分を追いかけてくる怪物だと感じられるかをクライアントに尋ねるのだ。これは指針9の指信号法でイエス、ノーを表わす指を決めるようにクライアントに求める第一段階と、いくぶん似通った作業である。典型的なアクセス質問法としては、次のようなものがある。

「どちらの手が夢の中のあなたで、どちらの手があなたを批判する監督者だという感じがしますか」

「夢の始めの部分で、あなたはどちらの手に冷たさを感じますか。また、どちらの手に、突然現れた火山のような熱さを感じますか」

「夢の中であなたが感じた痛みを、どちらの手が感じましたか。そしてどちらの手が、その痛みを治すために飲んだ魔法の薬のように感じましたか」

「どちらの手があなたに怒りを感じさせ、どちらの手が恐れを感じさせますか」

「あなたの身体の左右のどちら側があなたの母親(あるいはクライアントが対立している他の重要な人物)で、どちらがあなた自身のように感じますか」

「どちらの手があなたの中の大人の部分で、どちらの手が子供の部分と感じますか」

「あなたの性的な面はどんな感覚を感じますか。また、恐怖の面ではどんな感覚を感じますか。それに注意してください。そして、それらはそれぞれ身体の左右のどちら側なのか、教えて下さい」

「あなたはその頭痛〔その他何でも〕を、何とかしたいのですね。(・・・・・)両方の手のそれぞれにじっと集中してください。どちらの手が、その頭痛を多少でも感じていますか。(・・・・・)その手が感じる頭痛がほんのちょっとの間、だんだん強くなっていきます。あなたの中で何かが起きてきますか。(・・・・・)〔クライアントはしばしば、頭痛がもとの場所からどちらか一方の手に自然に移動したと言う〕さあ、どうしてあなたの手が頭痛を感じているのに、頭には何も感じないのかという、その不思議さを感じてみて下さい。それで、もう一方の手は何ともありませんか。そっちの手で、痛い方の手を助けられますか。さあ、その痛痛くない方の「癒しの手」がどうやって痛い手を助けるのかという、不思議さを感じて下さい。(・・・・・)

そこで探っている葛藤が何であれ、クライアントが、どちらの手がどう感じるかを告げたら、セラピストは第二段階に進んで。こう告げる。「さあ、ともに活動を始めたあなたの2つの面の間でこれから起こることを、ただ感じて下さい。− 2つの手に何が起こるか(間)見てみましょう」本当に重要でどうしても知りたい問題がからんでいれば、クライアントは普通、何かに魅せられたように両手を見つめる。両手は普通、クライアントの特性に従って、上がったり下がったり動いたりし始め、無意識レベルで起きているであろう葛藤を表わす、観念力学的感覚 − 知覚的行動、または運動 − 自己受容的行動を表現し始める(指針1の「流れにまかせる」p.120参照)。このプロセスを端的に言えば、「無意識がもつ観念力学が、目に見える行動に表現されている」ということである。

とらえどころがなく包括的ともいえないフロイトの「自由連想」、私的な面をもつユングの「能動的創造(アクティブイマジネーション)」、そして、F・パールズの「ゲシュタルト療法の外面的な対話」(クライアントのあるがままの外面的状態に対し治療的介入の言葉をかける)が、「自触媒的な治癒」(autocatalytic healing)というさらに包括的で自己生成的な新しいプロセスにまとめられたわけである(夢のワークにおける「新たなる創造」の例を多くあげた、Rossi, 1972/1985を参照)。この方法はセラピストによる解釈をほとんど必要とせず、それ自体で洞察と治療を完結させるので、クライアントは自分が力を得たように感じる。自触媒的な治癒と発見の真のプロセスにおいては、クライアントとセラピストはともに参加者であり観察者なのである

セラピストは、その場にふさわしい不思議と驚異の念をもってこの自己発生的なプロセスを観察し、支えるだけでいい。とくにクライアントがしばしば自然に自己洞察と問題解決に至る第三段階にあっては、セラピストは多くの未完了のフレーズやセンテンスを使って、期待を抱いているような、断定を避けた口調を保ちながら問いかけ、その合図によってクライアントが内面の「空所を埋めていく」プロセスを促すのが賢明な方法である。セラピストが通常の高揚感のある声の調子にやや懐疑的な態度を混ぜるといいこともある。そうしてセラピストが疑いの念を表わすことで、懐疑的なクライアントが疑いを表明する必要性を和らげるのである。セラピストにもクライアントにも最初は何だかわからないとしても、何か創造的なことが起こっていたりするのだ。実際、この治療的プロセスが自触媒的、創造的なものになるには、真の驚き、ある程度の無意識性(自分の思考、感情、行動を方向づけ、コントロールしているというふつうの感覚の外にあること)、何が起きるかわからないという予測不可能性がなければならないそうでなければ、刺激−反応型の心理学にもとづく時代遅れの権威主義的なセラピストが映画の中でやっているような、クライアントに指示にプログラムする「専門家」の役割を演ずるセラピストとの、伝統的な「対話療法」と変わらないものになってしまう。(精神生物学p.170-173から引用)

------------------------------------------------------------------
〔指針10〕自触媒的な治癒を促す

1.葛藤の両面を同時に体験する
「あなたは自分の精神的な面と、過食する面との間で戦ってきました。それでは、手のひらを上にして両手を前に出し、どちらの手が自分の精神で、どちらの手が過食する自分のように感じられるのか教えて下さい」

2.内的葛藤を体験し、外面化する
「今は一緒に活動しているあなた自身のその両面の間で何が起こるか、ただ体験してみて下さい」〔クライアントの体験がどんなものであれ、セラピストはただ能動的想像による内的なドラマを促す。その間に、指針1にあげたあらゆるモードで、驚くような体験が両手の間で無意識に外面化する〕

3.葛藤の解消と自己強化を促す
「そうです。その二つの面で続けさせてください・・・・・それでいいのです。さあ、今度は自然に何が起こるでしょう・・・・・これが続いていく中でも、いちばん興味深いのは何でしょう・・・・・どうすればすべてが一つにまとまるのでしょう・・・・・」

------------------------------------------------------------------

453108120X

精神生物学(サイコバイオロジー)―心身のコミュニケーションと治癒の新理論
クチコミを見る

自触媒的な治癒を促す(1)

心身のコミュニケーション精神精神生物学

心身コミュニケーションの新しい言語

自触媒的な治癒を促す

これは基本的アクセス質問法のバリエーションの1つであり、手、指、その他あらゆる種類の無意識に発せられる身体的信号を、比較的形を定めずに用いる方法である。より創造的な、自由な体験から自触媒的な治癒を促す方法であり、これに適したクライアントであれば、短期間で洞察を得、症状や葛藤を解消することができる。「閉じ込められた」あるいは「わからない」と感じるような体験が、指針8の三段階問題解決法を適用する指標となるのと同様に、行動あるいは人格表現での複数の選択肢の間で「葛藤がある」と感じる体験が、この自触媒的治癒を行う指標となる。

人が「葛藤」を抱くのは、その人の人格のそれぞれ異なった面が自然に解離した形でいろいろな時に現れるという、自然ではあるが奇妙な心理的特性のゆえである。たいていの人にとっては、愛と憎しみを同時に感じるのは難しいように見える。普通は「闘争か逃走か」であって、同時に両方ということはまずない。このような葛藤は、治療の中でクライアントに両方を体験させる心身の間のサイコドラマ(心理劇)を組み立て、洞察へと導くことで解消できる(Lightfoot, 1992)。セラピストが最初にするべきことは、クライアントが人格内の対立する両面の力を自ら体験し、この両面が自触媒的な治癒に入っていけるよう、アクセスのための基本的な質問を組み立てることである。(精神生物学p.169から引用)

453108120X

精神生物学(サイコバイオロジー)―心身のコミュニケーションと治癒の新理論
クチコミを見る

鼻呼吸のサイクル

心身相関的な治癒の精神生物学

心による自律神経系の調整

意識と存在の波動性〜精神生物学的なリズムと自律神経系〜

D.ワーンツは、この大脳半球での優位性に影響しているウルトレイディアン・リズムが、〔左右鼻孔の〕鼻呼吸の同様な交代と、左右逆のかたちで結びついていることを発見した(Werntz, 1981)。すなわち左の鼻孔が開いて空気を取り入れている時、右脳の活発な活動を示す脳波が現れ、その逆も同様だったのである。さらに研究を続けたワーンツは、呼吸を左右の鼻孔の間で変化させると、左右大脳半球の優位性も変わることを発見した(Werntzほか, 1981)。鼻呼吸のリズムは、大脳半球の活動にとって、ただ開かれているだけの窓ではなく、左右鼻孔間の空気の流れを意図的に変えることで、脳と心の最も高いレベルにある右脳と左脳の活動を変化させることができるのである。彼女らは、この関係を自律神経系と結び付けて、次のように説明している(Werntzほか, 1981,pp.4-6)。

私たちは、鼻呼吸のサイクルと大脳半球の活動交代との相互関係は、ウルトレイディアン・リズムにもとづくひとつの振動システムのモデルによるものと考え、神経系の理解に新しい概念を打ち立てた。(中略)私たちがここで提案するのは、あらゆるウルトレイディアン・リズムと、自律神経系によるそれらのリズムの調整とをひとつにまとめる−具体的には自律神経系と左右大脳半球の活動を統合する−より完全で総合的な理論の枠組みである。ここで間違いなく言えるのは、左脳と右脳のそれぞれに局在する「別個のかたちの知性」は、その作用の全般的な傾向から見ても、脳とは左右逆の半身の代謝の活性化を必要とするということだ。そう考えれば、鼻呼吸の左右交代のサイクルは、この理論を考察するにあたり、測定が容易な指標、あるいは「窓」のようなものとみなすことができる。(中略)したがって身体は、休息と活動、すなわち副交感神経支配と交感神経支配の間での周期交代をしながら、同時に「左半身−右脳」と「右半身−左脳」の交代を経験しているのである。そしてこれが、瞳孔の開き具合からより高次の大脳の皮質の機能や反応にいたるまでの、人間のあらゆる組織レベルでのウルトレイディアン・リズムを作り出すのである。(中略)重要なのは、これが自律神経系と大脳皮質の活動の包括的な統合という、これまで定義も研究もされていない関係を意味しているということである。鼻呼吸の周期は、何らかの中央制御のメカニズム、おそらくは交感神経と副交感神経のバランスを変化させる視床下部の働きによって調整されていると思われるので、この交代は脳を含む全身で起こり、そのしくみは、血管運動の強弱が脳血管の血流を調節し、それによって大脳半球の活動を変化させることによるものであることを、私たちは仮説として提示したい。

何千年にもわたり東洋のヨーガ行者たちは、彼らのいう「プラーナヤマ」(呼吸法)を実践して呼吸を調整し、それによって意識状態を調整できると主張してきた(Rossi, 1985, 1986a)。また彼らは、身体生理への奇跡的コントロールとされるものは、呼吸リズムの意識的調整と関連するものだと主張してきた。このような心身コントロールの達人技は、おもに自律神経系にかかわるものだから、ワーンツの研究は、古代からのヨーガの伝統への理論的、実証的な架け橋となるかもしれない。

(中略)カリフォルニア州ラ・ホーヤにあるジョナス・ソーク研究所のD.シャナコフーカルサは、自律神経系に関連するいかなる心身の状態あるいは心身障害の研究も、鼻呼吸リズムを利用して左右大脳半球の優位性を切り替えることによって、安全かつ容易に行うことができると述べている(Shannah0ff-Khalsa, 1991)。私も以前、このやり方で左右大脳半球の優位性を切り替える方法を、いくつか詳しく解説したことがある(Rossi, 1986a, b)。私が好む方法は、ただ身体のどちらかの側を上にしてゆったりと横になるというものである。例えば、右を下にして横になると右の鼻孔が詰まってきて、反対に左の鼻孔は2,3分のうちに通りがよくなる。そしてそれにともなって、右脳の反応が高まる傾向があるのだ。左側を下にすれば左脳が活発になる。

催眠と精神生物学的なリズムとの関係を追求する近年の研究でもっとも興味深い分野が、この鼻呼吸と脳の関係である。ドイツの鼻科学者R.カイザーは、空気が左の鼻腔と右の鼻腔から吸入される度合いが大きく変わるウルトレイディアン・リズム的な変化に気づき、これを測定した功績で知られている(Kayer, 1895)。人間の場合、数時間ごとに左右の鼻腔はその大きさと形が切り替わり、通る空気の流れを変える。ワーンツは、大脳半球の活動(脳波)と鼻呼吸周期のウルトレイディアン・リズムの左右逆の関係を報告している(Werntz, 1981)。彼女は右脳の脳波が全体としてかなりの部分をしめることと、左の鼻孔での呼気支配との間に正の相関関係があり、左脳はそれと対称的であることを発見した。広範な研究を行ったワーンツらは、1つの鼻孔を閉じて強制的にもう一方の鼻孔で呼吸させることで、鼻呼吸の優位性は意図的に交代させられるとの結論を得た(Werntzほか, 1982a, b)。さらにこの鼻呼吸の優位性の交代は、鼻孔とは左右逆の左右大脳半球の優位性の切り替え、および全身の自律神経系のバランスの切り替えとつながっていたのである(Shannahoff-Khalsa, 1991)。ウルトレイディアン・リズムにもとづく鼻呼吸のサイクルは、大脳半球の活動指標となるばかりではなく、身体のほとんどの器官系、組織、細胞とのコミュニケーションを行うサイバネティック・ループにかかわる脳の高次中枢と自律神経系の活動の場を、意図的に変える手段として利用できるのだ。この鼻−脳−心のつながりが、東洋の達人たちが行う、ヨーガ古来の呼吸調整によって多くの自律神経系機能の随意的なコントロールをもたらす、本質的な経路だろうと推測する研究者もいる(Brown, 1991a, b; Rossi, 1990b, 1991)

最近発表されたD.オソーヴィエッツの博士論文は、この関係に触発されたものである(Osowiec, 1992)。彼女は鼻呼吸のウルトレイディアンリズムと、不安、ストレス症状、および人格の自己実現プロセスとの間には関係があるという仮説を検討した。そして、「(1)不安やストレス症状の傾向が低い自己実現タイプの人と、正常な鼻呼吸サイクルとは著しい正の相関関係があること、(2)不安やストレス症状の傾向が高い非自己実現タイプの人は、鼻呼吸サイクルに著しい不規則性が見られること」を発見した。この結果は、不規則な鼻呼吸サイクルは、とくに一方の鼻孔だけが極端に長期間詰まっている場合、病気や精神障害につながると強調した古い医学の教科書を思い起こさせる(Rama, Ballentine & Ajaya, 1976)。

最近行われた12週間の追跡調査で、オソーヴィエッツは、催眠誘導しやすい被験者は自己催眠を行うと鼻呼吸のウルトレイディアン・リズムに高い規則性を示すが、催眠誘導しにくい被験者はそうでないこおを立証しつつあるということだ。彼女はウルトレイディアン・リズムにもとづく鼻呼吸のサイクルについてのこの発見は、ストレス、症状、人格、催眠療法への反応性の間に見られる全般的な関係と軌を一にするという仮説を立てている。

催眠と鼻呼吸−脳との間につながりがあるという仮説をさらに検証するため、B.リッピンコットは二種類の催眠誘導の効果を調べた(Lippincott, 1992c)。すなわち、(1)「ハーバード催眠感受性集団尺度」(The Harvard Group Scale of Hypnotic Susceptibility: HGSHS)を用いる伝統的催眠と、(2)鼻呼吸リズムに従い、私の「ウルトレイディアン・アクセス法」を用いる自然主義的な催眠法である。彼は、催眠が左右大脳半球の優位性の交代と関係があるのなら(Ericksin & Rossi, 1979)、催眠誘導は鼻呼吸における左右の優位性とも関係があるのではないかという仮説を立てた。そして、どちらの催眠法を用いた被験者も、催眠導入をしていない対照群と比べると、鼻呼吸での左右鼻孔の交代をより多く行うこと、さらに自然主義的な催眠誘導のグループの方が、伝統的な催眠誘導グループより鼻呼吸の交代が著しく多いことを確認したのである。

〔指標12〕に記した簡単な方法で予備調査をしたところ、非常に興味深い結果が得られた。たとえば、単なるストレスや過労による機能性の頭痛は、ただ鼻呼吸のリズムを一方の鼻孔から他方へと変えるだけで、比較的速やかにその強さと部位が変わったのである。何人かの患者は、鼻呼吸の左右の優位性を変えることで、頭痛を心地よい暖かさや涼しさなどに、観念力学的に変えることができると報告した。不機嫌、不快感、身体的な不調は、この方法で5、6分間の感覚の変換を試みていくと、より意義深い気づきとともにイメージや実感にのぼってくる。他の文献では、ウルトレイディアン・リズムにおける休息期に大脳半球を右脳優位に変えることで、「明晰夢遊状態」(Lucid somnambulism)という深い自己催眠状態にアクセスした体験をいくつか発表したことがある(Rossi, 1972/1985)。

-----------------------------------------------------------------------
〔指標12〕左脳大脳半球の優位性の交代と心身の状態

1.鼻呼吸での左右鼻孔の優位性と心身の状態を判断する
「今あなたが経験している心身の状態を探究し、それを変えていきたいと思われるのなら、まず左右どちらの鼻孔が通っているか確かめて下さい」

2.鼻と大脳半球の左右の優位性を交代させる
「通っている鼻孔のほうが下になるようなかたちで、横向きに寝て下さい。これによって、数分のうちに、あなたの大脳半球の優位性が下になっているほうに移ります。次の5分から20分のあいだは、感覚、知覚、情動、認知、あるいは症状などが自然に変化するのをただ受け止め、不思議さを感じていて下さい」

3.左右大脳半球の優位性の変化と、心身の状態の切り替わりを確認する
「まっすぐ座った状態で、前は詰まっていた鼻孔は今は通っていること、そしてこんどは反対側が詰まっていることに注意して下さい。こうして鼻と大脳半球での優位性が交代したときの、心身の状態の変化を覚えておいて下さい。そして自分の反応の特徴的なパターンを調べ、これからの指針にして下さい」
-----------------------------------------------------------------------

U.アルヤ博士はその著作「瞑想と死の技法」(Meditation and the Art of Dying)(Arya, 1979)に、鼻呼吸のサイクル、性的オルガスム、および「サマディー」(瞑想の最高の境地。三昧)との興味深い関係を記している。それによると、古いヨーガの文献では、性的オルガスムや「サマディー」での最も深い瞑想状態の間は、両方の鼻孔が開くとされている。博士は、この種の瞑想におけるエクスタシーは、「クンダリーニ〔訳注・蛇の姿で象徴的にあらわされる生命エネルギー〕の急上昇によるもので(中略)、禁欲は容易となり、性行為より大きな歓びをもたらす」と述べている。この観察報告を検証するのは、西洋科学の役目であろう。

自律神経系、左右大脳半球の優位性、行動の関係についての以上のような予備研究は、催眠療法、心身相関的な治癒、人間の潜在能力の喚起に関する新しい精神生物学的な研究を発展させる、非常に広範で興味深い可能性を開くものである。ここでもう一度、p.213の図7を見ていただければ、この章でふれた多くの研究の深い広がりがわかるだろう。図7は、自律神経系の制御を受ける心と、身体と、身体の各細胞内の分子プロセスとの間の情報変換の完全な経路を示している。この情報変換の経路は、私たちが毎日の生活から得た記憶、学習、行動を状態依存的にコード化することで、無意識のレベルで常に自動的に調整されている。研究と臨床実践を続けることにより、これらの心身プロセスをより意志的に促すさらに広い道が開かれることだろう。(精神生物学p.236-243から引用)

453108120X

精神生物学(サイコバイオロジー)―心身のコミュニケーションと治癒の新理論
クチコミを見る


NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
ニューコードNLPスクール


アンカーリング関連情報

アンカーリング関連情報

「状態依存記憶・学習・行動(state-dependent memory, learning, and behavior/SDMLB)」について

状態依存記憶・学習・行動(state-dependent memory, learning, and behavior/SDMLB)
は、過去40年間にわたり、管理の行き届いた実験の対象となってきたが、(Overton, 1978, Rossi & Ryan, 1986)、パブロフの古典的な条件づけやスキナーのオペラント・道具的条件づけほど有名ではない。従って、初めて出会うと、状態依存記憶・学習・行動は、非常に特殊で奇妙な学習の形態であり、古典的条件づけあるいはオペラント条件づけのちょっとした異形に見えるかも知れない。しかし実際はそうではない。状態依存記憶・学習・行動は、大脳皮質と大脳辺縁−視床下部系を備えたすべての複雑な生物(有機体)に起こる、広範で包括的な学習なのである。

パブロフやスキナーの条件づけは、状態依存記憶・学習・行動のむしろ特殊な形といえる。この先駆的な研究者とその後継者のほとんどは、彼らの初期の実験における大脳辺縁−視床下部系の状態依存記憶・学習・行動要因の役割に気づいていなかったのである。

例えば、パブロフは、香辛料をかけた肉と音という外的な組み合わせの連想で唾液を出すよう条件づけられた犬の微妙な内的ストレス反応のすべてを考慮に入れることはできなかった。精神生物学的なアプローチをする現代の記憶と学習の研究者や理論家のほとんどは(Lynch, McGaugh & Weinberger, 1984)、すべての高等動物の記憶と学習に少なくとも2つの内的な反応があることを一般に受け入れている。それは次の通りである:

(1)分子−細胞−シナプスレベルで、記憶の痕跡を残す特定の場があること(Hawkins & Kandel, 1984; Rosenzweig & Bennett, 1984)

(2)脳のどこかに位置すると思われる特定の記憶の痕跡を処理、コード化、想起するにあたっては、大脳辺縁−視床下部系の扁桃体と海馬が関与していること(Mishkin & Petri, 1984; Thompsonほか,1984)である。

大脳辺縁−視床下部系と関連するこの第2の要点こそ、微妙な状態依存的要因と記憶、学習、行動とを結びつけるものであり、その状態依存要因が心身の障害をコード化するのである。そしてこれらは、催眠療法その他の心身相関的療法で軽減できる。(精神生物学p.73-74から引用)

453108120X

精神生物学(サイコバイオロジー)―心身のコミュニケーションと治癒の新理論
クチコミを見る


植物









NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
ニューコードNLPスクール


右脳と左脳−論理的な心と類推的な心(2)

右脳の創造的な心身の治癒力を促進する研究に携わる、あらゆる学派の心理療法家たちは、この説明に飛びつき、心のプロセスにともなう表情あるいは身体言語的な目に見える手がかりを発見しようとして、多くの論議を巻き起こした。H.ティートルボームとM・デイは、それぞれ思考や思索にともなう典型的な眼球の動きを発見した(Teitlebaum, 1954; Day, 1964)。P.ベイカンは、論理的な情報を変換する時と類推的な情報を変換する時とで、左脳と右脳の支配あるいは活動が切り替わることが、眼球が右または左に動く傾向のもとになっているのではないかと初めて論じた。

ベイカンは、この分野の多くの新しい研究を総括して、右脳は「未加工のイメージ」を形成するのに主要な役割を果たしていると結論した(Bakan, 1980)。この未加工のイメージの発生は、睡眠、夢見の状態、筋肉の弛緩、自由連想、精神錯乱、右脳と左脳の連絡を絶つある種の薬物の影響のもとで促される。しかし右脳と左脳の連絡が緊密な時は、右脳の未加工のイメージは左脳によって「料理」すなわち変換されるのである。ここから、体系的なイメージテストや空間的位置関係のテストでの能力の高い被験者は、眼球を右に動かす、すなわち左脳の関与が高まっているという一見矛盾するような発見がなされたのである。したがって、脳のどちらの半球が活発に活動しているかを知る手がかりとして眼球の動きを観察する際には、イメージがどの程度一次プロセス(未加工)で、あるいは二次プロセス(料理されている)で変換されているかを考慮に入れなければならない。

脳が未加工のイメージを変換することと処理されたイメージを変換することとの違いは、他のすべての感覚器官から得た情報にも典型的に見られる。例えば、音楽を習っていない、ただ音楽を楽しむだけの聴き手では右脳が活動しているのに対し、プロの音楽家の場合は、同じ音楽でも分析しながら聞くので、左脳が活動していることが明らかになっている(Mazziotta, Phelps, Carson & Kuhl, 1982)。右脳と左脳の情報変換の違い(Rossi, 1977)は、心身のコミュニケーションを促進するための多くの手段の基本原理となっているのである。(精神生物学p.45-46から引用)

453108120X

精神生物学(サイコバイオロジー)―心身のコミュニケーションと治癒の新理論
クチコミを見る


青空









NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
ニューコードNLPスクール


右脳と左脳−論理的な心と類推的な心(1)

1950年代、1960年代の脳の情報変換に関する一大発見は、R.メイヤーズとR.スペリーによって始まった(Meyers & Sperry, 1953)。彼らはネコの右脳と左脳をつなぐ神経接続(脳梁)を切断すると、右脳と左脳がある程度独立して機能するらしいことを発見したのである。この手術が精神活動を損なう恐れはなさそうだったので、スペリーらは慎重に選び出した被験者たちにこの手術を施した(Sperry, 1964)。この被験者たちは、重症の、制御不能の「グラン・マル」すなわちてんかんの大発作を起こす患者であった。てんかんの原因が一方の脳にあるなら、この手術によって少なくとももう一方の脳にてんかんが広がるのを防止できるだろうというのが彼らの理屈だった。手術の結果は、てんかんの軽減という意味では大成功だった。ところが心理学者たちがこの「脳を分割された」患者を注意深く調べたところ、右脳と左脳では情報の変換あるいは処理のされ方に本質的な違いがあることを示す、一連の興味深い事実と出会ったのである(Gazzaniga, 1967, 1985)。

心身のコミュニケーションと治癒の探究という本書の目的にとって何よりも特筆すべきことは、左脳は発話の言語的変換や分析的思考をとくに担当しているのに対し、右脳は、情動や想像、そしてとくに身体のイメージ化の特徴である全体的、類推的な情報交換で、より支配的な役割を果たしているということである(Achterberg, 1985)。ここから、右脳の情報交換モードは、大脳辺縁−視床下部系、およびプラシーボ反応や催眠療法における心身のコミュニケーションとより密接に関係しているという、重要な仮説が導かれる。I.ウィクラマセケラはこれを次のように要約している:

プラシーボによく反応する患者では、催眠状態の患者と同様、脳の主言語半球(左脳)の特徴である、批判的、分析的な情報処理モードが抑制されている。プラシーボによく反応する人たちは、他の人々には脈絡もなく無意味に起きたと思われる出来事の間に、概念的その他の関連性を認めがちである。このような人々には、優位半球(左半球)の特徴である、疑いや不信といった情報モードから生じる情報信号の抑制が見られる。催眠状態の人々と同じく、プラシーボに反応しやすい人も、豊富に仕込んだ独自の主観的な考えで薬の効能を誇張しつくり上げ、実際に効果を高めてしまう。そのかわり、こういった人たちは、否定的な話を聞くと、薬の効力が低下したり、まったく効かなくなったりするかも知れない。一方、プラシーボに反応しない人たちを、A.シャピロは「柔軟性がなく、型にはまった考え方で、心理的影響を受けない人」と描写している(Shapiro, 1971, p.445)。これは、催眠誘導されにくに人たちの描写と驚くほど似ている。催眠誘導性すなわち暗示へのかかりやすさは、右利きの人ではおもに右脳(劣位半球)の機能であることが、次第に立証されてきた(Bakan, 1969; Graham & Pernicano, 1976; Gur & Gur, 1974; Lachman & Goode, 1976)。劣位半球の機能には、散漫で相関的、同時進行的な情報処理をともなう、全体的、想像的な精神活動が含まれている(Ornstein, 1973; Sperry, 1964)。無作為に発せられたデータ(ロールシャッハテストのインクのしみるような)に何らかの関係や「意味」を求める傾向は、劣位半球の特徴とされる創造的な精神活動の一面と見ることができよう。こう考えれば、プラシーボに反応しやすい人、催眠状態の人に共通する特徴を説明することができる。(精神生物学p.44-45から引用)

453108120X

精神生物学(サイコバイオロジー)―心身のコミュニケーションと治癒の新理論
クチコミを見る


若葉









NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
ニューコードNLPスクール


テーマ
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

最新トラックバック
記事検索
photo garally
  • ニューコードNLPマスタープラクティショナーコースの詳細
  • 「ジャグリングで周辺視野を広げる」レッスンのご案内
  • 2018年春、NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士のコースを開催します
  • 2018年春、NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士のコースを開催します
  • ニューコードNLPプラクティショナーコースの詳細
  • NLPプラクティショナーコース東京1期のお知らせ
  • NLPプラクティショナーコース東京1期のお知らせ
  • NLPプラクティショナーコース大阪1期のお知らせ
  • NLPプラクティショナーコース大阪1期のお知らせ
  • NLPプラクティショナーコース福岡1期のお知らせ
  • NLPプラクティショナーコース福岡1期のお知らせ
  • NLPワークショップ「タイムマシン・クエスチョン」
  • NLPワークショップ「タイムマシン・クエスチョン」
  • NLPワークショップ「タイムマシン・クエスチョン」
  • NLPワークショップ「タイムマシン・クエスチョン」
  • NLPワークショップ「タイムマシン・クエスチョン」
  • NLPワークショップ「タイムマシン・クエスチョン」
  • NLPワークショップ「タイムマシン・クエスチョン」
  • NLPワークショップ「タイムマシン・クエスチョン」
  • NLPワークショップ「タイムマシン・クエスチョン」
  • 3つのポジションを使ってプレゼンをする(2)
  • 3つのポジションを使ってプレゼンをする(2)
  • 3つのポジションを使ってプレゼンをする(1)
  • 3つのポジションを使ってプレゼンをする(1)
  • NLPワークショップ「本当に望んでいるものを見つける質問テクニック」
  • NLPワークショップ「本当に望んでいるものを見つける質問テクニック」
  • NLPワークショップ「本当に望んでいるものを見つける究極の質問テクニック」
  • NLPワークショップ「本当に望んでいるものを見つける究極の質問テクニック」
  • NLPワークショップ「本当に望んでいるものを見つける質問テクニック」
  • NLPワークショップ「本当に望んでいるものを見つける質問テクニック」
  • 東京でNLPワークショップ「内なるヒーラーとの出会い」を開催しました
  • 東京でNLPワークショップ「内なるヒーラーとの出会い」を開催しました
  • 大阪でNLPワークショップ「内なるヒーラーとの出会い」を開催しました
  • 大阪でNLPワークショップ「内なるヒーラーとの出会い」を開催しました
  • 福岡でNLPワークショップ「内なるヒーラーとの出会い」を開催しました
  • 福岡でNLPワークショップ「内なるヒーラーとの出会い」を開催しました
  • 「今ここ」のステートで表現する最高のプレゼンテーション
  • 「今ここ」のステートで表現する最高のプレゼンテーション
  • NLPワークショップ「未来をマネジメントする」東京開催
  • NLPワークショップ「未来をマネジメントする」東京開催
NLP関連書籍(洋書)
NLP関連書籍(和書)
脳科学に関する書籍
論理的思考に関する書籍
QRコード
QRコード
LINE読者登録QRコード
LINE読者登録QRコード
twitter
  • ライブドアブログ