ミルトン・エリクソン






神経学の主要な貢献のひとつで、催眠行動の理解に役立つのは、分離脳患者の研究である。分離脳患者と脳損傷患者との間に見られる右脳と左脳の差異を観察することによって(Gardner)、人間の大脳のふたつの半球は異なる機能に役立っていることが明らかになっている。催眠を行なっているときのエリクソンの行動は、こうした差異を直観的に理解していることを示しているように思う。言語学が提供する豊かなリソースは、人間が言語の複雑な文節をどのように無意識レベルで処理しているかを理解するのに役立っている。

これら二分野の研究によって提起された問題:“What is an unconscious mind?”(無意識とは何か?)は、解決が延び延びになっている。これに対する完璧な解答は未だ出ていないが、エリクソンが “unconscious mind”(無意識)という言葉を使うときには、心理学のフロイト派の基礎が残した同じ言語がいう内容以上のものに言及していると私たちは硬く信じている。エリクソンは意識レベルの下で発生する優位大脳半球の機能に一部言及しつつ、非優位半球の機能にも言及している。彼はたぶん心理処理のこれらふたつの面以上に言及しているのだろうが、彼のこの言葉の使用には必ずこのふたつの機能が含まれている、と私たちは確信しているのである。

トランス誘導を行っているときのエリクソンの総合的戦略には、以下の3つの特徴があるように思う。

(1)ペーシングして、優位(言語)半球の意識をそらす
(2)優位半球を利用し、意識レベルの下で発生する言語処理を行う
(3)非優位半球にアクセスする

(ミルトン・エリクソンの催眠テクニック機慮生譽僖拭璽麒圈p.11-12)


ミルトン・エリクソンの催眠テクニックI: 【言語パターン篇】
ジョン・グリンダー
リチャード・バンドラー
春秋社
2012-04-25


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記事更新日:2020/06/24