音は、振動して、空気中の分子を動かす物体によって生じます。物体が振動すると、周囲の空気は疎になったり密になったりを繰り返し、時速約1300Kmで伝導する波動が生じます。もし、振動が、1秒間におおよそ30回から20000回の間であれば、耳の受容器が刺激され、それを音として知覚します。この時、耳の鼓膜の振動が電気信号に変換されて、脳の内部にある視床を経由して大脳皮質の聴覚野に伝えられます。聴覚野では音の分析が行われ、周波数地図(tonotopy)が作られます。ピッチの知覚は周波数地図を用いていると考えられています。
聴覚野は左右の側頭葉の上部にあります。そこで音の基本的な特性の分析がなされた後、周辺の聴覚連合野(auditory association area)でさらに高次の情報処理が施されます。
一般的に、自然界の音は一つの周波数ではなく、いろいろな周波数を持っていて、これを周波数スペクトルと言います。基本周波数が同じでも周波数スペクトルが変われば音色も変わります。
2.音の基本属性について
音の基本属性は、ピッチ、音色、音の大きさです。ピッチとは音の高さであり、周波数が高いほど高い音として知覚します。人間が音として知覚できる周波数は、個人差がありますが、だいたい 20Hzから20kHz の範囲です。音楽は、音の基本属性に加えて、メロディ、ハーモニー、リズムなどの属性を持っていて、これらが統合されてひとつの音楽になりますが、これらの特性が分析されるのは、聴覚野の外にある脳の部位であると考えらています。
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記事更新日:2023/07/05